ひとりごっこ
嘘を付いて後悔して
狂ったふりだってしてきた
どうだい
こんな夜にきみは
俺を捨てようっていうのか
そんなことばを
繰り返していた夢のなか
あのとき微笑んだ妖精は
まだ一人きりで歌うのだろうか
片眼をなくした狼と
右足のないライオンが
どっちが不幸かを競い合ったように
きみと
俺の
どっちが哀れかを
目覚めたのは夜で
太陽もきみも
見つけられるはずなんてなくて
だから ひとり
温もりを忘れたように見せかけて
孤独は きみを手に入れるための道具にする