ユダ

千の夜も
犯された肌も
忘れるくらいに泣けない
思い出しては吐き出してばっかりでさ

なぜ優しくするの
裏切り者は  ぼくだよ

切ないくらい夢に見続けた
こうしてきみと祈る夜を
たとえば今日が世界の終わりでも

ねえ
ねえ
愛している なんて
飽きるほど繰り返したのにね
この両手がきみをころせると思うか

ここにいるのは醜い獣
愛 なんて  知らない
知らない

そう 言い聞かせているだけの獣