うさぎ
風化する足跡と共に
セ氏36度の胎内へ
はじめての光があの目のように
白く濁っているならそれでいい
やまいにおかされた水晶体は
もう空をうつさない
こわくないかい
泣いてもいいよ
こわれていく涙さえもう
見えないだろ
だきしめる
やわらかな
あたたかな
しろいからだ
あいしているよ
あいしているよ