おとぎばなし

潰されていく表皮
光彩がとらえた最期の色は抜けるような白
ガラスの靴も所詮は幻だった

朽ちるまでまてない
握りしめたのは乾いた音
たやすく脆く小さくなっていく
てのひらを汚すかけらに泣いた

あの窓を越えたらどんなにおいがすると思う
眠れる森 囚われの秒針を茨の贄に
お姫様は目覚めない
子ども達ははしゃぐ はしゃぐ