還る日

南の空はまるで呪われたように朱いのさ
燃える半身に耳を澄ませて
あらゆるものをぼくは裏切っていく

今更になって目覚めた傷が
異邦の人の目のように冷たい
みんな夢なら
やさしい嘘なら
きっとこんなに哀しくはなかった

ぼくらはきっと先回りをしすぎたね
振り返らないよ
きみがいないことなんて
もう とうに