マタニティーブルー

もがくように堕ちた
産道の淵で掴んだものは
たやすくぼくを見放した

奇跡をおこなう鼓動
それがすべてであるかのように
だけど泣けない
ぼくには目がない

犠牲になるためにうまれた
そうなることにも気づいていた

さようなら
大人にならずにすむから
息を止めるのはずっと簡単だ