病室

悠然と眩む
聡明な瞳
抜けるような肌
咬みつきたい と思うぼくは
何処か病んでいるのでしょうか

低く小さな窓辺で
見上げた空は蒼くなどなく

あなたは砂に染み入る水のように
塵と消えゆく虹のように
鮮やかにぼくの目に留まっていました

空の色は   いつしか   忘れ

ぼくは煩ったのです
あなたは患ったのです
間違いなど何処にもないことは
おそらくずっと、知っていました。